Ⅰ:インフルエンザワクチン: フルミスト(鼻噴霧型生ワクチン)も開始します:鼻腔噴霧型で注射ではありません。そのため、接種後の痛み・腫脹の心配がないので接種後の腫脹がひどいかった方!効果持続期間も約1年と長いので(皮下注射の効果は約5か月)、インフルエンザ感染に早期に備え、2月~3月にワクチンの効果を心配することなく、大切な仕事・試験に安心して集中できるので受験生!への接種が勧められます。
(1)インフルエンザワクチン(皮下注射)A/ビクトリア(H1N1)、A/カルフォルニア(H3N2)、B/オーストラリア、B/山形: ① 6か月~12歳は1~4週間の間隔をあけ2回接種、13歳以上は1回接種となります。効果は約5か月とされています。 ② 効果:感染予防効果:2~17歳(63~65%)、18~64歳(36~55%)、65歳以上(40~55%) ③ 卵から精製されるので、卵に対する強いアレルギー(アナフィラキシー症状)がみられる方は接種を控えたほうが良いでしょう。卵摂食後に発疹がみられる程度であれば、注意しながらの接種すれば大丈夫! ④ 小児・成人関係なく1回接種料金は3300円(ワクチン代、手技料、消費税込み)
(2)フルミスト(鼻噴霧型弱毒性インフルエンザ生ワクチン)A/ノルウェー(H1N1)、A/タイ(H3N2)、B/オーストラリア: ① 対象年齢は2歳~19歳未満、左右の鼻腔に噴霧するタイプで、インフルエンザの感染場所である鼻粘膜に分泌型IgA抗体を作ることで感染を防ぐと同時に、血液内にもIgG抗体を産生するため、感染予防作用は強く、重症化も防ぐ作用があります。 ③ 効果:接種2週間目ごろより効果がでてきて、ワクチン株が一致した場合の発症予防効果は89.2%、不一致の場合79.2%との報告あり。不活化ワクチン接種より効果が高い! ④ 1回接種で、注射のような痛みもなく、効果は約1年と長いのが特徴です。ワクチン株と流行株が異なっていても生ワクチンのため効果が期待できるようです。 ⑤ 副反応:接種後3~7日目までに、30~40%に鼻汁・鼻閉・咳がでる可能性があるが、ひどくはない。 ⑥ 1回接種料金は7200円と、ワクチンが高価(注射薬の約3倍以上)なため高くなっています。生ワクチンですが他のワクチンとの同時接種も可能です。 ⑧ 添加物にゼラチンを含み、卵から精製されるため、ゼラチン・卵に強いアレルギー(アナフィラキシー症状)を示す方は接種を控えたほうが良いでしょう。 ⑨ けいれんの既往が添付文書にありますが、接種不適者という意味ではなく、接種要注意者という意味で、生ワクチンなので、他の生ワクチンの添付書にも記載があるそうです。熱性けいれんなどの、けいれんの既往がある人ほど積極的に予防しないといけないので注意深く接種すれば大丈夫とのことでした。 ⑩ 気管支喘息の患者さんに関して:今年初めて接種を開始するワクチンですので、喘息で入院歴がある方、長期に予防薬(吸入ステロイド薬、ロイコトリエン拮抗薬)を使用されている方の接種は控えたいと考えております。
Ⅱ:新型コロナワクチン(JN.1変異株対応ワクチン):コロナ流行当初からワクチン接種をさせていただいていたので引きつずき接種させていただきます。
オミクロン株流行下における入院患者の死亡を検討した研究で65歳以上の年齢の方が、重症化のリスクが高いことがわかりました。その他の基礎疾患と比較しても20倍の死亡のリスクがあるそうです。65歳以上の人はワクチン接種したほうが良いようです。任意で接種すれば15000円するような高価なワクチンですが、公的補助があるようです。小郡市の補助がどれほどあるのか不明ですが、できれば65歳以上の方は接種したほうが良いと思います。
ワクチン接種効果(JN.1変異株対応ワクチン):10月以降のワクチンは流行中のJN.1対応ワクチンとなります。 (1)ワクチン既接種例(既感染例も含む):XBB.1.5変異株対応ワクチン(以前のワクチン)と比較してJN.1系統株(現在の流行株)に対する中和交代価は2~10倍高かった。 (2)ワクチン未接種例:XBB.1.5変異株対応ワクチンと比較してJN.1系統株に対する中和抗体価は3~47倍高かった。