福岡県小郡市横隈の小児科

お知らせ
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花立山を見ながら思う事、 最近の周辺の感染状況(3月24日 )

3月8日国の報告でHPV9価ワクチンの接種が4月1日から開始されることになりました。                            (1)9歳以上15歳未満は2回接種(少なくとも5か月{通常は6か月}以上の接種間隔を開けて)との報告でした。しかし、12歳以上は定期接種ですが、9歳~12歳未満は任意の接種のため自己負担になります。また、15歳未満時に1回接種していれば15歳過ぎても2回接種です      。                           (2)15歳以上は今までどうり1回接種後2か月以上開けて2回目、さらに4か月以上開けて3回接種となります。

昨日3月23日、聖マリア病院で小児科の勉強会があり、小児科部長の秋田先生とお話をしました。マリアに50名以上のコロナ感染の小児が入院されたそうです。一般的な印象では、1~2日で熱も下がる軽症児が多いそうです。しかし、入院になった児では決してそうではなく、多系統血管炎症候群で健常児が1名なくなり、1か月児が重症感染症(髄膜炎、敗血症、心筋症で)のため、ECMOの必要性が高くなったため九州大学転院、側弯の基礎疾患を持つ児が呼吸不全から重症心不全になって大変だったそうです。肺炎患者も多かったとのことでした。私の印象では、発熱に伴い「熱性けいれんが増加した」印象でしかありませんでしたが、考えが甘かったと反省させられました。

その反省のため、コロナワクチン接種に関して小郡市からの接種依頼をすべて受け入れることにしました。コロナ感染の重症例は若年者と高齢者ですから、6か月~4歳の3回の接種、5歳以上の1回、2回目の接種、 5歳以上のオミクロン対応2価ワクチンの追加接種すべてできる範囲で行うこととしました。私は、ワクチン接種が最善の感染対策だと思っていますので!                                     

Ⅰ:周辺での感染状況 (3月24日)                                                        (1)インフルエンザ :福岡県では1週毎、4785→3929(81%)→3060(78%)→2879(94%)2893(100%)→1968(67%)と減少しているようです。 当院でも、25名→30名→36名→先週19名と減少しているようです。今週は木曜までに5名と明らかに減少していますが、太刀洗小学校のように急速に患者が増加している学級閉鎖になっている施設もあるようで、まだ注意が必要なようです。小郡中央保育園、松崎保育園、大原保育園など、幼稚園、保育園での年少児の感染者の増加が見られている施設もあります。                                                    (2)呼吸器感染症                                                              ①RSウイルス:0名                                             ②ヒトメタニューモウイルス:0名                                                               (3)アデノイウルス:0名                                                           (4)感染性胃腸炎                                                                ①ウイルス性胃腸炎:嘔吐と下痢を伴う場合、嘔吐だけの場合、下痢だけの場合、腹痛の場合などエコーをしてみると小腸内の腸液貯留を認めるウイルス性腸炎のパターンでした。家族内感染の場合もすべてが同じ症状ではないようです。流水による手洗いで予防してください。                                                     ②細菌性胃腸炎:カンピロバクター腸炎3名(地鶏のたたき、鳥刺しを食べて3~7日後に発症)                                                       ③その他: