福岡県小郡市横隈の小児科

お知らせ
お知らせ

花立山を見ながら伝えたい事、 最近の周辺の感染状況(10月3日 )アデノウイルスの説明も含めて

       

4月1日からHPV9価ワクチンの接種が開始されています。                            (1)9歳以上15歳未満は2回接種(少なくとも5か月{通常は6か月}以上の接種間隔を開けて)です。       (15歳未満時に1回接種していれば15歳過ぎても2回接種です)                                 (2)15歳以上は今までどうり3回接種です。                                (3)キャッチアップ接種の期間があと2年を切っています。令和7年3月までと制限があるので、適応年齢の方は早期の接種お願いします。

2学期が始まってのインフルエンザの流行始まったようです。インフルエンザワクチンの接種を早くした方がよさそうです.

9月最終週はコロナは減った印象ですが、まだインフルエンザは患者数が多い印象です。最近心配なのは9月第三週頃よりアデノウイルス感染者数があきらかに著増していることです。以前は保育園・幼稚園児の感染症といった印象ですが、小学生などの年長児でも増加している印象です。                                           アデノウイルス感染症:                                                         Ⅰ:発生時期:春~夏だけでなく冬にも集団感染が見られる。インフルエンザとの鑑別が重要                         Ⅱ:感染経路:感染者は気道・粘膜からウイルスを排泄し、腸管では腸炎症状を引き起こすことなく増殖し、排泄物中に多量に長期にわたり排泄される ①飛沫感染 ②糞口感染 ③接触感染 ④汚染された水からの粘膜の直接侵入(咽頭結膜熱:プール熱の予防にはプールの塩素消毒と粘膜の洗浄が大切)                               Ⅲ:潜伏期間:2~14日(咽頭結膜熱は5~7日が多い)                                         Ⅳ:病型 ①急性扁桃炎(44.2%) ②急性咽頭炎(15.9%) ③咽頭結膜熱(11.5%) ④急性腸炎(腸重積、虫垂炎の合併に注意)9.7% ⑤肺炎(アデノ7は重症化の可能性)8.0%                                  Ⅴ:治療:特効薬はなく対処療法が原則であり、ワクチンもないし、抗生剤も効かない。数日(4~5日)発熱が続き、解熱する。                                                           Ⅵ:予防:アデノウイルスの感染力は極めて強く、感染者の隔離に加えて症状が消えた後も適切な手洗いが重要。アルコールの消毒効果は弱く、次亜塩素酸ソーダが有効(器具や糞便の消毒には有効だが、人体の手指の消毒は避けた方が良い)                                              Ⅶ:登校・登園基準:症状(発熱・目の充血)消失後2にちは自宅待機、3日目よりの登園・登校可

                        

Ⅰ:周辺での感染状況 (10月3日)                                                        (1)インフルエンザ :福岡県内では1週毎823→1497→1899→1819と流行期に入ったようです。                                                               当院では18→12→13→17でした。                                      (2)コロナウイルス :福岡県内で1週間で3032→3289→2732→2129と少し減少しているようです。          当院で18→11→5→3でした。家族内感染が目立ちます。                                                 (2)呼吸器感染症                                                              ①RSウイルス0→0→0→0:                                          ②ヒトメタニューモウイルス1→1→0→0でした:                                                               (3)アデノイウルス3→5→15→16でした。おおぞら幼稚園、三国保育園、大原保育園、城山保育園、菊地保育園などで増えているようです。夜須地区でも増加しているようです。                                                          (4)感染性胃腸炎                                                                ①ウイルス性胃腸炎:                                                     ②細菌性胃腸炎カンピロバクター2名:今後暑くなると細菌の増殖が盛んになるので、生もの(特に鶏肉)に注意してください。