A:コロナウイルスの現状(国際医療センター 照屋先生講演より) (1)コロナウイルは根絶せず今後も流行し続ける可能性が高い (2)ワクチンの発症阻止効果は6か月程度で急速に減弱する (3)欧米のウィズコロナは「多くの超過死亡者+Long COVID(後遺症)」を受容するということ。 米国においては毎日300~500人のコロナ患者の死亡を受け入れるということ。 (4)米国ではBA.5が他の変異(BA.4.6 ,BF.7, BQ.1)に駆逐されそう:最近はBQ.1.1(ケルベロス)に注目 BQ.1はBA.5と比べ1.29倍の感染力を持つ。 (5)ウイルスが変異のたびに弱毒化していくというのは迷信 日本においてデルタ株よりオミクロン株の方が小児の重症度が高い 38度以上の発熱: 2~5歳(20.5%VS43.3%) 6~12歳(19.0%VS37.1%) 痙攣: 2~5歳(2.3%VS13.4%) 6~12歳(2.1%VS7.8%)
(6)ワクチン接種後のブレイクスルー感染は(接種後30日間)3回接種で20%、4回接種で7%だった。 (7)感染予防対策 実効再生産数の減少率 医薬品以外の感染対策+ワクチン 53%(42~62%) 医薬品以外の対策(3密の回避、マスクなど) 35% ワクチン 38%
B:コロナ感染症が死亡原因として明らかな例:29怜 Ⅰ 年齢:0歳 8例(28%)、1~4歳 6例(21%)、5~11歳 12例(41%)、12~19歳 3例(10%) Ⅱ 基礎疾患:有14例(48%)①中枢神経疾患7例、②先天性心疾患2例 ③染色体異常2例 Ⅲ ワクチン接種:対象外14例 対象年齢15例(接種有 2例、 無 13例) Ⅳ 死亡原因 (1)循環器異常 7例(心筋炎、不整脈等)(2)中枢神経系 7例(急性脳症等) (3)呼吸器系 3例(肺炎等)(4)その他 6例(多臓器不全等) (5)原因不明 6例
結果 (1) 基礎疾患の有無はほぼ同数 (2) ワクチン接種:未接種が87% (3) 発症から死亡まで1週間未満が73%:1週間は症状の変化に注意する。乳幼児は脱水に注意する