☆オミクロン対応株ワクチンの追加接種で「BQ.1.1」、「XBB」への予防効果が期待できる。(東大医科研) 従来株ワクチン3回接種半年後の検査では、今後の流行が心配される「BQ.1.1]、「XBB]に対する抗体価は測定限界以下であった。4回接種後2か月後でも極めて低値であり、感染予防効果が期待できない可能性がある。そのため、オミクロン対応対応2価ワクチンの追加接種で感染予防をする必要がある。
☆小児科学会が5歳未満のワクチン接種を推奨(11月2日) (1)5歳未満の小児へのオミクロン株流行期のワクチンの発症予防効果 ①生後6か月~2歳未満(75.8%)②2歳~4歳(71.8%) 重症予防効果はさらに上回る。 (2)小児において死亡率、重症化率は成人に比べ低い傾向にあるが、予想以上に感染後の後遺症が多くみられる。ワクチンには感染予防効果に加え後遺症発症予防効果があるのが分かってきた。 (3)副反応として、発熱はあるが、生活に影響を与えるひどい倦怠感や頭重感は成人に比べ少ない。 (4)小児のコロナ感染症の現状:95%軽症、5%が中等症(肺炎・けいれん・嘔吐・脱水・クループなど)、重症(脳症・心不全など) 死亡例 10歳未満 10歳以上 オミクロン株前 0例 3例 オミクロン株後 21例 10例
A:インフルエンザワクチンについて Ⅰ:インフルエンザワクチンの効果 (1)発症予防効果:医療機関を受診するリスクを40~60%減少させる。 (2)重症化予防効果: ①ICUへの入室リスクを26%減少させる。 ②:死亡する確率を31%減させる(日本では82%)。
Ⅱ:小児に関する効果の報告:一般に6歳未満の有効率は50~60%とされている。 (1)山梨大学の報告①発症予防効果:1.5歳(21%)、2歳(27%)、3歳(31%) (2)慶応大学の報告:小児に対してのインフルエンザワクチンの効果はないとの報告 ①慶応大結果→ 発症予防効果:小児(6か月~15歳) 45%(A型 63%、新型インフル 77%, B型 26%) 結構効果ありそうだけど? (3)6歳未満の小児:発症予防効果は60%であった。 (4)インフルエンザワクチンの接種により小児の生命を脅かす重度のインフルエンザのリスクが75%減少した。
Ⅲ:高齢者への効果 (1)65歳以上の高齢者福祉施設において発症リスクを34~54%減少させ、死亡リスクを82%減少させた。
A:オミクロン株対応2価ワクチン接種について Ⅰ:BA4-5対応2価ワクチンの中和抗体価産生が従来株より多く産生されるとの報告.
2価ワクチンの種類 BA.1対応2価ワクチン BA.4-5対応2価ワクチン 従来のワクチンの中和抗体量との比較 1.5~2倍 4倍
☆55歳以上では従来株の4倍の中和抗体が産生されるそうです。安全性は変わりはないそうです。
Ⅱ:副反応 オミクロン株対応2価ワクチン 従来のワクチン 注射部位の疼痛 58.1% 60.1% 注射部位の腫脹 6.6% 6.0% 38度以上の発熱 5.0% 3.7% 頭痛 33.6% 26.5% 倦怠感・疲労感 49.2% 45.3%
Ⅳ:対象: 2回目を終えたすべての人。 10月21日以降は最終接種から3か月以上経過した人に行う。 ファイザーは12歳以上で申請している。(5~11歳はまだわからない)
B: 5~11歳のコロナワクチンに関するファイザー社からの報告(効果・副反応) (1)接種回数 2回目 3回目 ① 疼痛 72.2% 73.9% ② 全身倦怠感 46.6% 45.6% ③ 頭痛 34% ④ 発熱 8.8% 6.7% 5~11歳の小児では16~25歳と比較して接種後の全身的副反応の出現頻度は少なかった
C:6か月~4歳のコロナワクチン
(1)接種間隔 1回目接種→(3週間経過)→ 2回目接種 →(8週間経過)→ 3回目接種 (2)副反応 6か月~1歳 1回目 2回目 3回目 ① 不機嫌 51.2% 47.4% 43.6% ② 食欲低下 22.2 22.2 19.9 ③ 眠たくなる 27.0 23.8 19.9 ④ 発熱 7.2 7.4 6.8
2~4歳 1回目 2回目 3回目 ① 疼痛 30.8 31.0 26.7 ② 全身倦怠感 29.7 25.7 24.5 ③ 頭痛 4.5 4.6 4.9 ④ 発熱 5.2 4.9 5.1